Thursday, May 31, 2007

ベッカー「人的資本」

経済学の名著だそうだが、それはおいといて。
企業が社員を教育する時、そこにはコストがかかる。そのコストの負担を、どこに求めるのかという洞察が面白い。
会社がもつの?個人がもつの?

これを考えるときに、汎用性のある教育と特殊性(その企業特有の)教育とをベッカーさんは、別けて考えている。

汎用性のある訓練、教育によって人的資本の価値をあげる際、教育投資とそれを回収する期間を考えれば、長期雇用できることが、企業側として必須条件となる。要するに教育に使った金の分、働いてね、と。

逆に、特殊なその企業でしか通用しない知識の場合、ヨソでは通用しない知識であれば、従業員にとっては、長期間働けるという保証がないなら、特殊な教育を受けるべきではない。従業員にとっては、ヨソにも行けないデッドロック。

さて・・。
SOX のセミナー無料でやるから、2年は契約して働いてね、という会社がある。
組み込み・制御系、未経験でもいいから、3年は契約してね、という会社がある。
SOXは、当分需要があるだろうし、組み込みは、特定の処理系に依存しない考え方が身につけば、悪い話じゃないと思う。
が、オレも一緒だけど、常に、その次・・を意識していないと、食い詰めるだろうなあ。

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