Tuesday, August 21, 2007

携帯サイトを構築したい

携帯サイトを自らのビジネスに生かしたい。最近、地に足の着いた会社さんからも、そのようなお話をいただくことが多くなってきました。
1,2年前ですと、「これからは携帯だ」と、ハッキリしたビジネスの地盤、勝算やプランもないままで、携帯によって新しいビジネスにトライする、あるいは、新しいモノにすぐにチャレンジする体質の会社さんが多かったと思います。
ひどい話だと「今、サラリーマンなんだけど、辞めて携帯で儲けたいんだけど、何かいいアイデアない?」というような個人の方からの問い合わせもありました。

現在、そういった有る意味軽薄な騒ぎは終息しています。いよいよ本当にビジネスのツールとして、本業の強みをちゃんと持っている会社さんが、携帯サイトを手段として、地道ながら真剣に考えるようになってこられたと思います。

WEBでも携帯でも同じで、私たちが最初にお話をいただいた時に考えるのは、その会社様にとってサイトの構築の目的や目標は何だろうという点です。
ECの販売サイトであれば、比較的簡単な話で、集客し、商品を購入してもらうことがゴールです。その商品を買ってくれそうなターゲットについての仮説をたて、それにあわせたプロモーション、マーケティングの仕掛を実現するシステムにしていけばいいわけです。サラっと書きましたが、勿論、ケースバイケースでイロイロ課題はあります。

携帯サイトはWEBサイトに比べ、いくつかの特質があります。
情報量の少なさ、文字入力の操作性の悪さ、にも関わらず、若年層に有効なアプローチ方法であるということなどです。
お客様のターゲットの年齢層が高い場合、あるいは個人を対象としていない会社である場合ですと、携帯サイトで何をするのかハッキリさせておかないと、無駄なシステム投資になりかねません。おそらくそういった会社ですと、携帯サイトの構築がそのまま売り上げに直結するかどうかは、疑問が残るでしょう。
しかし、そのような会社でも、若い世代へのリクルーティング、あるいは企業のイメージ戦略の一環として用いるのなら、有効な手段となるでしょう。

携帯サイト構築の重要性や、そこに期待する役割は、会社様によって様々です。
国内の自動車メーカのWEBの統括責任者のお話を伺ったことがあるのですが、
「WEBサイトのアクセスに比べ携帯でのアクセスは10%に過ぎない」
「車を購入するため情報を欲しがる人にとっては、携帯の表現力では不足している。」
「今現在だけで言えば、携帯からのユーザはまったく重視していない。販売にはほとんど繋がっていない。」
「が、中期的には無視できない。携帯で企業のメッセージ、イメージを伝える努力はこれから重要になってくる。WEBの情報を携帯で出すのではなく、携帯を使うユーザに特化した別の情報を提供することで、効果がある。」
その一方、海外から若い女性向けの商品を並行輸入し販売している会社様ですと、
「携帯で売るのが一番大事。」
「WEBより携帯、ことに深夜のアクセスが非常に多い。」
と、携帯サイトには、積極的に投資をしておられます。

漠然とでも携帯サイトの構築をお考えでしたら、企画・検討段階でも一度お話させていただければと思います。場合によっては、「携帯サイトは、現段階では構築する価値が無い」というアドバイスになるかもしれません。携帯サイト構築の売り上げの多い会社としては、商売として困った話なのですが、「代わりに、こういったことをやりましょう。」というご提案ができるかもしれません。

WEBや携帯に限らず、システム構築の仕事は初期構築だけでは終わりません。長いお付き合いがすることが大事だと思っています。

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