Saturday, October 21, 2006

背景:ソフトウエアクライシス

オブジェクト思考が持てはやされた背景には、ソフトウエアクライシスがある。
最初から技術・開発サイドからどうこうというより、社会的要請、クライアント自身はその要望が進化・高度化してきたことを、開発サイドが、追いかけて出てきた概念だと思う。
はじめに、技術有りではなく、ニーズ有りだった。

その必要性を理解する中心に、ソフトウエアクライシスがある。
ソフトウエアクライシスという類の話は、30年前からある。が、当時の危機は、ソフトウエアエンジニアが不足していくことが心配されていた。
今は、まあ、数はいる。それこそ、Perl しか書けないPGでも、一応は生きていける。
ちなみに昔は、COBOLができれば一生食えるよねと言ってたけど、食えはするけど、それだけじゃ、上には行けない。変化についていく、世のニーズにあわせて、自分を変革させないと。

今のソフトウエアクライシスとは、ソフトウエアのPGの不足ではなく、いわゆるウオーターフォールで言う上流、クライアントのニーズをモデリング、デザインすることができる人が不足している。ここでいうデザインとは、ヴィジュアルではなく、システムデザインだ。

今できるか否かの自己認識は大事だが、それ自体は問題じゃない。生き残るためには、現在の世のニーズをつかみ、自らをも進化させることが、必須となる。

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